アルゼンチンは、自国の法律に基づき発行したドル建て債券でデフォルト(債務不履行)を計画している。債務の支払いを年末まで先送りする。同国は深刻なリセッション(景気後退)に陥っており、海外の債権者との再編協議は進んでいない。

同国政府は元本と利息の支払いを12月31日まで延期すると発表した。持続可能な債務計画策定での進展を踏まえ、正当化されると経済省が判断した場合、支払いの早期再開もあり得ると明らかにした。

アルゼンチンは海外での支払い義務を維持し、再編協議に着手したものの、既にペソ建て国債の支払いを一方的に先延ばししている。自国の法律に基づき発行した債券の扱いを、国際法に基づく債務と区別していることが鮮明になった。

「アルゼンチンの法律に基づきドル建てで発行された国債の差し迫った支払いは、公衆衛生の緊急事態による社会および経済情勢の悪化を増幅させる」と同国政府は説明した。(ブルームバーグ)

投稿者  荒尾保一